ハードな環境でやりがいを感じる仕事人間だった

愛知県名古屋市昭和区に皮膚科・美容皮膚科の診療を行う「いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック」がある。
ここで院長を務めるのが、今回の主人公の祖父江千紗さんだ。

皮膚の悩みを表面的に薬で治すのではなく、身体の中から健康になることで、根本的な解決を目指している。そのため、食事・運動・睡眠などの生活習慣の改善など、患者一人一人に合わせた治療法を提案している。

患者とのコミュニケーションを大事にしている先生だが、医者はなりたくてなったわけではないそうだ。受験生のときに、周りに医者に向いていると言われて勉強した。
「どこが医者に向いているかわからないけど、じゃあとりあえずやってみようって」と笑いながら祖父江さんは話した。

大学卒業後は麻酔医として、手術室の重症患者の全身管理を担当した。自分が失敗したら手術はうまくいかないというプレッシャーの中、祖父江さんはやりがいを感じていたという。

「成功して当たり前なのですが、トラブルが起こることがあります。そういうときに自分がうまく対処できたら手術も無事に終えられます。その積み重ねからか、外科医の先生から「祖父江先生の麻酔なら安心です」と言ってもらえたことはやりがいを感じました」

やりがいのある仕事だったが、緊急手術で徹夜になるなどハードな労働環境だった。
結婚・出産を機に、仕事とプライベートを両立させるため、皮膚科の道へ進むことにしたと

コミュニケーションが課題となり離職が続く

2017年にクリニックを開業し、ワークライフバランスを取り入れた働き方に変更した祖父江さんだったが、スタッフとのコミュニケーションで壁にぶつかることになる。

「私は徹夜して仕事しても平気な仕事人間だったので、スタッフそれぞれの仕事に対する熱量と差があったとき、気持ちが理解できずに苦労しました」

開業した最初の1年は、うまく対応できずにほとんどのスタッフが辞めていってしまった。
辞めると決めてしまってから「辞めます」と聞いても、辞めることを受け入れることしかできない。

辞めた理由の中には、事前に相談してもらえていたら対処ができたような内容もあった。「話してくれていたら…」と思っても、相談してもらえなかったのは、自分に問題があったからではないかと祖父江さんは考えた。
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