我が子に障がいが…。
「誰もが地域で生き生きと自分らしく働き暮らしていく」を目指して
子どもたちが活躍できる未来を作りたい!

普通の主婦をしていた江部さんが15年前に『花*花』を起業したきっかけは、二人目の息子さんに障がいがあることがわかったことにはじまる。
当初は我が子の障がいを受け入れることができず、自分だけ生活の自由がなくなったと感じながらも、我が子が大人になった将来への不安を抱いていた江部さん。

江部さんは、知的障がい児がある母子サークルで同じ境遇の親たちにこれまで抱えてきた不安を吐露するうちに、やがて障がいのある子たちが将来社会の中で支援を受けながらも自分らしく生きていかれるようにと思うようになった。そして『花*花』を立ち上げた。
「経験もなし。いきなりおばさんが施設を立ち上げたので試行錯誤の中大変だった」

当初はよく泣いていたそう。だが手探りながらも頑張ってこられたのは周りのみんなのおかげだったという。
「仲間がいていろんな人に助けてもらい、おかげでいろんな出会いがあった。一人じゃできなかった。下の子の障がいがなかったらこの出会いもなかったし、助けてくださったたくさんの想いに心から感謝する気持ちになった」

利用者さん目線とスタッフのアイディア。
障がい者施設発ファッションブランド誕生!

“利用者さんの規格に当てはまらない個性を光らせて。障がいのある人たちが生み出すものを発信”。

江部さんのそんなビジョンのもと、『花*花』に1つの転機が訪れたのは2009年。スタッフの安島さん発案による衣料品ブランド「FLOWER AND FLOWERS」の創設だ。

安島さんは『花*花』で初めて採用されたフルタイムの支援員。Tシャツマニアの安島さんは、ある時、字は苦手だけれど絵心がある利用者さんのセンスに目を留め、「利用者さんが描いたイラストをデザインしたTシャツを製作しみては?」と思い立った。

衣料業界の知識を持つスタッフは一人もいないため、ブランド創設当初はたくさん失敗も重ねたそう。しかし、知的障がい者の独創的で面白いセンスは少しずつ認知度を高め、人気を伸ばしていく。

『花*花』ではTシャツにはじまり、やがてトートバッグ、カーディガン、缶バッジの販売や展示会を実施。さらにお弁当づくり、「花*花ふれ愛まつり」など、さまざまなジャンルで今いる利用者さんの特性を活かしながら、地域と密着したイベントや制作活動を企画していった。
そしてその企画はスタッフの発案によるものが多かったという。

「利用者さんのためのビジョンを掲げたら、従業員が定着するようになった」
はじめてフルタイムの正社員が入ってから以後10年間、自己都合退職がゼロだった。
Page top