初の退職者は立て続けに2名。円滑なコミュニケーションを築く難しさ。

利用者さんが増えた『花*花』は、やがて作業工房となる拠点を増やす。しかし、事業拡大はとんとん拍子というわけではなかった。

開業10年目、それまで自己都合による退職がなかった『花*花』だが、初めての退職者が現れる。それも二人立て続けだ。
「ほかの方は長く続いてくれるんだけど、辞めた二人は合わなかったかもしれない」
障がい福祉施設の職員はメンタルがデリケートな人も多いそう。
「辞めてしまった本人も苦しい。苦しみに一緒に乗ってあげたかった」
職員のプライベートな悩みなども聞いている。なかには療養するように伝え、その間のコンタクトを取りながら復帰後、勤務時間や環境の異動も考慮して勤務を継続できている人もいる。

「支援員の人間関係が不安定になると、利用者さんも不安になる。利用者さんのことを考えると従業員がコロコロ変わるよりも長く続くのが一番」
利用者さんが安心して来れる場所が、どうあるべきか考えないといけない。と江部さんは話す。

「最終的に悩みは人間関係。それしかない。職員間のコミュニケーションを円滑にしていくのが難しい。人間関係の橋渡しには苦労します」

「従業員には家庭があって職場に来ていることを大前提に考えている。困っているスタッフの家庭の悩みを聞きながら、私たちに協力できることがあればするスタンスはとってるかな。それが上の務めだと思っている」
江部さんは、朝、顔が曇っているスタッフがいたら、できるかぎり声をかけ、話せる時間をとるようにしている。

開業当初にはなかった問題。いろんな部分での“加齢”。

『花*花』は今まで続けていたお弁当事業を2020年4月で廃止した。
お弁当事業をはじめたときのメンバーである女性の二人の障がい特性もあり続けることが難しくなり、次にやる人がいなくなったためだ。
「利用者さんの働く場所として立ち上げたお弁当事業なので残念だったけれど、利用者さんの体力の部分で続けられなくなり終えることになった」
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